外国語習得のヒントは幼子の言語習得の中に

日付 : 2014年12月9日11:53 AM

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お子さんが自分で使いこなしている日本語の 量よりも、話しかけられたり、読み聞かせやテレビで理解している日本語の量の方がずっと 多いことを子育て真っ最中のお母さま方はよくご存知のことと思います。

就学時の日本の子供の語彙力の平均は4500語と言われています。そのうち自分で使いこなしている語彙はその半分だそうです。

赤ちゃんは、いっぱい話しかけられて ようやく1語文が始まります。

教え子たちはこの順序が自然発生的に起こる英語環境を用意されると、週1レッスンでも 英語でコミュニケーションを取り始めます。この順序を守ると、赤ちゃんの1語文と同じようにカタコトで会話を 始めますが相手の話していることはかなり理解できる状態になっています。

この順序とは一言で言えば、聞いて理解できる英語がたくさんになってから、カタコトで話し始めることです。英語の話せないご両親でも、CDのかけ流しとCD付き英語絵本の親子読みを毎日5分~10分ほど続けると、お子さんの英語回路が開きます。

英語回路が開くと、3才児でも『ジャックと豆の木』の絵本を初見でじっと聞き入り、英語の質問に単語を言ったり、絵を指差して嬉しそうに答えてくれます(ジャックが牛と取り替えたのはなあに?巨人が帰ってきたときどこに隠れたの?等)

赤はREDよ、犬はDOGよなどと、てっとり早く教えてしまう親御さんのお子さんは、残念ながら当教室では英語を話せるようにはなっておりません。英語は単語ではなく、単語の集まりが意味を生じるからです。単語の繋がり音は日本語にないものがたくさんあります。といいますか英語と日本語は全てが違う音だそうです。

文法も幼子は感覚的に身につけていきます。2才の子が『雨降ったら、おんもに行けなくなるねぇ。』と仮定法を使います。
『明日、学校が行く』や、『僕、ハンバーガーをご馳走してくれます』などの日本語が変に聞こえるのは文法知識があるからではなく、感覚的に変だと感じるからなのです。be動詞のis,am,areの空所問題を試しに小学生にやらせてみましたら、なんで中学でこんな当たり前のことやるの?と不思議そうにしていました。

会話レベルの文法問題は完璧に解き、簡単な文での発話はできるのに、不意に英語で話しかけられると固まってしまう大人の生徒さん。その一方で赤ちゃんと同じプロセスで1語文を 話し始めた幼児や小学生はすごい勢いで聞いて分かる英語を増やし、会話が行ったりきたり し始めます。進学校高3レベルの英検2級リスニング問題を当教室の小学生たちは難なく 満点で解いてしまうのです。実は英検2級のリスニングはアメリカの7~8才児の国語教科書レベルの英語なので驚く程のことではないのです。

外国語習得は、一度赤子に戻って、0からスタートしなおすのが案外近道かもしれません。

Excel English Club  代表 山崎僚子

 

 

 

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